何かと費用のかかる引っ越しですが、あまり頻繁にするものではないので、不明な部分も多くあると感じます。私も何度か引っ越しを経験してきた中で、費用が驚くほど高かった時と、安価に済ませられたときの違いに首をひねったことがあります。

この引っ越し費用の違いはどこから来るのでしょうか?引っ越し費用が高くなりがちな項目、業者が見積もりをする際にどこを見ているのかなど、ここから詳しく見ていきましょう。

引越し費用が高くなりがちな項目について

まずは引っ越し費用が高くなりがちな項目を見ていきましょう。自分の引っ越しの際に、どの部分で高く見積もられるのかがわかれば、事前に対策もとりやすくなりますよね。

繁忙期の引っ越し

引っ越しにもシーズンがあります。進学や就職、転勤など4月や9月から新しい環境に変わるために、引っ越しをする。こんなケースがやはり多いですよね。

そのため3~4月、または8~10月は引っ越し業界の繁忙期に当たります。この忙しい時に引っ越しをしなければいけないとなると、どうしても業者は見積もりを高かくしがちです。忙しい分、臨時でアルバイトを雇わなければいけなかったりするので、どうしても人件費がかさみます。

また、繁忙期ということはお客に困らないということでもありますよね。なので、値引き交渉をしてくる客にこだわる必要もない、ということが理由に挙げられます。

日程が決まっていない

訪問見積もりや電話見積もりを受ける際に、実際に引っ越しをする日が決まっていない。タイムスケジュールも特に考えていない。こんなケースも見積もりを高く取られがちです。引っ越しは慣れていないし、そんな先のことで文句を言われても…。なんて気持ちになりますよね。しかし、ここは逆に業者の立場から考えてみると、気持ちがわかってきますよ。

業者からすれば、基本的に仕事を発注してもらうつもりで来ています。なので、引っ越しに必要なトラック、作業員がこの時点ですでにどのくらい必要なのか。ということをしっかりと把握しておかなければいけません。

しかしタイムスケジュールも決まっていなければ、日程すらわからない。こんなことを言われてしまえば、その引っ越しに何がどれだけ必要なのかはじき出すことができません。そこで、荷物が積みきれない事態を起こさないために大き目のトラック、スケジュールが伸びてしまった場合の見積もりを出さざるをえず、結果見積額が高くなってしまうのです。

荷物の量が多い

引っ越しの際に何に費用がかかるかといえば、荷物を運ぶためのトラックと、運搬、梱包を行う作業員が何人、どれだけの時間拘束されるかということ。なので、ここでの項目はある程度仕方がないことともいえますが、運ぶ荷物が多ければ多いほど見積額は高くなってしまいます。

事実、私も一度1000冊を越える本と一緒に引っ越しをしたことがありますが、見積もりに来た業者さんの全てが、本棚の前で固まっていました。荷物の量が多いと、どうしても見積額は高くなりがちだと覚えておきましょう。

扱いに困る荷物がある

これは何がしかのコレクターの方に多いケースです。自身が大切にしているものは、扱いも慎重になるものですよね。こだわりがあること自体が悪いわけではないのですが、その扱い方を業者にも求めた場合、やはり見積もりは高めに設定されてしまいます。

業者はプロなので、家具や建物に傷をつけないよう運ぶノウハウを持っています。しかし、プロだからといって、全てのものに精通しているわけではありません。扱い方を変える分の料金を請求されるわけですね。

大きい、特殊な形の家具がある

こちらも上記で紹介したケースと同じように、運ぶのに神経、または人手が必要な場合見積額が高くなりがちだということですね。自分で運ぶわけにも行かないので、ここの分は諦めるしかないのではないでしょうか。

引っ越し先までの距離が長い

こちらも理由は明白ですね。引っ越し先までへの距離が長くなればなるほど、ガソリン代もかかりますし、運賃が上がっていくのは想像に難くないのではないでしょうか。特に海を渡る必要が出てくるような時など、一気に費用が跳ね上がることがあるようです。

ダンボールの大きさがバラバラ

言い換えれば、見積もり時に業者からのダンボールを使わずに、あちこちからかき集めたダンボールを使った。ということでもありますね。なぜこれで見積額が高くなりがちかといえば、トラックに積み込む際に、うまく入らないことが多いから。

業者が渡してくるダンボールは、やはり引っ越しに最適なサイズ、強度に作られているものです。引っ越しを何度もしていて、ダンボールにも精通しているなんて人以外の場合、ダンボールは自分で準備します。こういった時点で後の大変さを思い、業者は見積額を高く設定するのです。

引っ越し先(現物件)の階数でも高くなりがち

マンションやアパートなど、2階建て以上の建物からの引っ越しも見積もりを高くとられがちになります。エレベーターの有無によっても、見積もりの値上げ幅が大きく変わってくることがあります。階下へおろす、上層階に持ち上げるとなれば、その分時間も人手もかかることになるということですね。

また、こういった場合ベッドやたんすなどの大物の家具が、廊下を通らない。なんて事態もありがち。対処を考えなくてはいけなくなるため、こういった面からも費用が高くなりやすくなっています。

家の前の道路の幅が狭い

そんなとこまで関係があるの?とちょっと理不尽に感じてしまいそうですが、ここも業者側から見れば理由がわかります。

家の前の道路の幅が狭ければ、トラックを玄関口につけて直接荷物を搬入(運搬)するわけにはいかなくなります。単純にご近所さんの迷惑になってしまいますし、業者からすれば社の看板に泥を塗る事態になってしまうことも。

結果、停めていてもいい場所から荷物を運ばなければいけなくなります。その分、時間がかかってしまうことになるので、このケースも見積額は高めに取られてしまいます。

ペットがいる

犬や猫などペットの引っ越しも業者に任せた場合。こちらも見積額が高くなることになります。しかし、業者がペットの搬送をしてくれるとなれば、大切な家族に関することなだけに安心できますよね。

ところが、多くの場合、引っ越し業者にペットの搬送のノウハウがあるわけではなく、業者が別にペット専門の業者へ託している場合がほとんどです。ペットの搬送に関しては、中間マージンをとられているということになりますね。

引越し見積もりを安く抑えるために見積もり前からできること

では逆に見積もりを安く抑えるためにできること、というのは何があるのでしょうか?ここまで紹介してきた中でも、いくらか予想がつきそうではありますが、詳しく見ていきましょう。

処分できるものは処分する

まずは自身の引っ越しの際にも便利になるよう、先に処分できるものは処分してしまいましょう。荷物を減らすことができれば、その分トラックや作業員さんの数を抑えることができるので、基本的なところの料金を減らすことができます。

もちろん何もかも捨てろといっているわけではありません。しかし、もって行くだけ持っていって、引越し先で処分するなんてことになったら、もったいないですよね。引っ越しが決まったあたりから、不用品の選別を始めてみましょう。

できれば繁忙期を外す

1週間違うだけで料金が倍近く違う、何てこともある引っ越し業界。もしも時期をずらすことができるのなら、なるべく閑散期に引っ越しをするよう努めてみましょう。見積もりの額が大きく違ってきますし、値引き交渉もとおりやすくなります

コレクションは見積もり前に自分で運ぶ

扱いに困るものは極力自分で運ぶようにしましょう。ここで大切なのは、転居先が確保できているのなら、先に運び込んでしまっておくことです。もちろん見積もり時に扱いに困りそうな荷物を「どのように運びますか?」と聞かれた時に「自分で運びます」と答えても別にかまいません。

ただ、そこまでの間に「段取りが悪そうな人だな…」と感じられてしまっていた場合、自分で運ぶといっても信じてもらえない恐れがあります。先に運んでしまえば、そのような危惧も必要なくなりますね。

トラックが駐車できるところを確保しておく

家の前の道が細い、など玄関前にトラックをつけられそうにないと感じたなら、ここでも先に駐車できる場所を確保、確認しておきましょう。

道の幅を個人でどうにかすることは無理ですが、近所の下見などは簡単にできます。せめて「きちんと段取りを組んでくれているんだな」と感じてもらえるように、できる下調べは前もって自分でしておきましょう。

ペットの搬送は自分でするor専門の業者を見つけておく

もちろんペットの搬送のノウハウを持った引っ越し業者もいます。しかし、上記で紹介したように、多くの業者は別の専門の業者に頼み、中間マージンだけとられてしまいます。気分的にも損をしたくないなら、自分で専門の業者を見つけておきましょう。

大切な家族のことでもあるので、信頼できる業者を見つけるのも、ある意味義務のようにも感じますね。

引越し費用の計算方法について・見積もりはどのようにして計算されている?

ところで、そもそも見積もりの計算式とは、どのようになっているのでしょうか?業界に精通している方でもない限り、引っ越し費用は業者が言うままに納得するしかありませんよね。思わぬところで要らない費用を払わないですむよう、見積もりの計算式など見ていきましょう。

引っ越し料金の計算式

基本的な引っ越し料金の計算式はこちらになります。

基本運賃+割増料金+実費+オプション料金=引っ越し費用

なんだかいろいろと足されていますね。この中で簡単に下げることができるのは、割増料金とオプション料金です。これらはそれぞれ、休日、深夜早朝など時間や一般的な人たちが動いていない時に引っ越す際の、料金ですね。引っ越しの日を平日にしたり極端な時間指定をしなければつけられません。

そして、オプション料金はテレビのアンテナの取り外し、取り付け、家具の組み立て、不用品の処分など自分でできるけれど業者にやってもらったらラクチン。といった業者が提供するサービスの料金ですね。費用を抑えたいと考えるのなら、使わなければいい料金分です。

基本運賃、実費とは

では引っ越し費用にかかる「基本運賃」はどのように決められるのでしょうか?ここがブラックボックスだと結局損をしているのか得をしているのか判然としませんよね。まず基本運賃には2種類あり、引っ越し先までの距離が100km以下の場合「時間制運賃」

そして100km以上になると「距離制運賃」となります。それぞれに決められた額があり、引っ越しにどれだけ時間がかかるか、または引っ越し先までの距離がどれだけあるのかで基本の運賃が決まるのです。

時間制には4時間制と8時間制があり、一番安く見積もれる4時間の1~2tトラックで15,000から20,000円ほど。

100km以上110kmまで、こちらも一番安く見積もれる1~2tトラックで25,000から40,000円ほどとなっています。

実費は荷造りや運搬、搬入などで必要になる、人件費にあたります。荷物の多さなどで作業員の数が変わることによって、費用が変わってくるところですね。

まとめ

今回は引っ越し費用が高くなりやすい項目など見てきました。

まず見積もりが高くなってしまいがちな項目は、

・繁忙期の引っ越し

・日程が決まっていない

・荷物が多い

・扱いに困る荷物がある

・大型、特殊な形の家具がある

・引っ越し先までの距離が長い

・ダンボールの大きさがばらばら

・2階以上の引っ越し

・家の前の道路が狭い

・ペットがいる

そして、見積もり前にできる対策とは

・不用品は処分

・繁忙期は外す

・コレクションは自分で運ぶ

・トラックの駐車場所の確保

・ペットは自分で運ぶ

最後に見積もりの計算式

・基本運賃+割増料金+実費+オプション料金=引っ越し費用

・基本運賃、実費の説明

となりました。

やはり引っ越しの見積もりを低めに抑えようと考えれば、自分で考え、動く必要があるようですね。業者がしてくれることは、トラックや人手などを料金を出して借してくれることだと考えればいいのかもしれません。

いろいろな理由から引っ越しをする方がおられると感じます。どうせならば、嫌々するのではなく引っ越し自体も楽しんでみましょう。業者はそのお手伝いをしてくれるのだと考え、自分でできることは自分でするようにすれば、結果費用もおさえることができるようです。